【#私のくつろぎ時間Vol.1】至高のマカロンと共に夜のひとときを――レストランシェフ&SNS専門料理研究家・麦ライスさん
家事や仕事に忙しい日々を過ごしていると、つい不足しがちな自分のためだけの時間。
ほっと息をついて、誰にも邪魔されない“くつろぎ時間”を作ることが、明日への活力に繋がります。今、 毎日を忙しく過ごす現代人にとって、とても大切な事ではないでしょうか。
この企画では、今をときめくインフルエンサーにインタビューを行い、暮らしを豊かにするためにされている、生活でのこだわりやくつろぎ時間の過ごし方をご紹介いただきます。
記念すべき第1回目は、都内某レストランシェフであり、SNS専門料理研究家でもある麦ライスさんにお話を伺いました。
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麦ライスさん
「ちゃんと美味しい家庭向けレシピ」や「役立つ料理テクニック」を紹介し、話題を呼ぶ料理人。都内某レストランでシェフとして働きながら、SNS専門の料理研究家として活動。プロ向けのテクニックではなく、誰でも楽しく&美味しく再現できる家庭向けオリジナルレシピを主に開発中。
Twitter:@HG7654321
Instagram:@HG.7654321
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教えるのが好きで相手に喜んでほしい
――まずは自己紹介を兼ねて、麦ライスさん自身のことについてお伺いします。そもそもTwitterでレシピを公開されたきっかけとは?
麦ライス:僕はプロの料理人として活動しているのですが、それを料理の仕事だけで終わらすのはもったいないなと思ったんです。そのなかで自分ができることを考え、これまでに体験した知識や技術を家庭向けにして、世の中の方たちに発信できたらと思い始めました。また、SNSを見ていると料理のことでまだまだ困っている方が沢山いるので、少しでもサポートできればと思い、自分から発信してみることにしました。
――もともと人に教えたり、サポートするのが好きなのですか?
麦ライス:そうですね。仕事の現場でも僕は人に教えるのが好きなんです。アドバイスして、みんなが喜んでくれるのが嬉しくて、仕事で人に教えるときと同じ気持ちで、SNSで発信させていただいています。
――最初にレシピを投稿したときの思い出を聞かせてください。
麦ライス:最初はそんなに深く考えずに発信していましたが、途中からどういう内容に需要があるのか、世の中が求めているものが何なのかが少しずつ分かってきました。例えば、初期の頃はレシピをグラム表記にしていたり、調理に特別な機材が必要だったりと、比較的プロ向けの内容でした。でも、みんなが求めているのは、もっと家庭で試せるような情報だったんですね。そこに気付いてからはレシピをさじ表記にしたり、一般家庭にあるものだけで調理できる内容に変えてみたら、ありがたいことに1年ちょっとでフォロワーが10万人ほど増えたんです。
茹で卵のベストは熱湯に8~9分
――麦ライスさんと言えば、2020年にTwitterで投稿された「茹で卵の時間表」が大バズりしたイメージが強いです。麦ライスさん的のベスト茹で時間は?
あると便利な
『茹で卵の時間表』作りました!!
沸騰したお湯に冷蔵庫から出したての卵を入れタイマーが鳴ったら氷水で冷やして完成?
多分一生使える画像なので印刷をオススメします
これがRTで全国の人に広まったら嬉しいなぁ pic.twitter.com/lq72af7xJ6
— 麦ライス@シェフ/料理家 (@HG7654321) July 25, 2020
麦ライス:茹で卵だけを食べるということなら、8~9分くらいがベストです。ちなみに僕は、マヨネーズを付けたり、粉チーズを振ってバーナーで炙ったりするのが好きですね。
――聞いているだけで美味しそう……!
麦ライス:8~9分辺りだと、白身・加熱された黄身・半熟の黄身の3層に仕上がっていて、食べたときの味の奥深さ、複雑さが他と違うんです。白身の部分も固くなり過ぎず、ぷちって弾けるというよりも、ふわっとした柔らかい状態になっていて、生が苦手な人でも美味しく食べられると思います。そのまま食べるのであれば、ぜひ8~9分で試してみてください。あ、ちなみに僕がレシピを出している味玉を作る場合は6分がオススメです。よければこちらもぜひ。
ラーメン屋さんが『作り方を教えてほしい』と言ってくれた味付け公開します
【麦ライス風半熟味玉】
ネギに焼き色を付ける←1番重要
調味料を加え沸騰させ、火を止め粗熱を取る
冷えた6分ボイル卵と一晩冷蔵庫で寝かせ完成世界中でどこのレシピよりも一番美味しい自信があります
↓補足あり pic.twitter.com/l7K4ToQT7C
— 麦ライス@シェフ/料理家 (@HG7654321) October 4, 2020
自分だけの”くつろぎ時間”を楽しむ
――シェフとSNS運用でお忙しい日々をお過ごしだと思いますが、どのような”くつろぎ時間”を過ごされていますか?
麦ライス:家のことが終わり、子どもを寝かしつけてからがくつろぎ時間の本番ですね。あと電車での通勤時間で目的地に到着するまでの約1時間を自分の時間としています。
――具体的になにされていますか?
麦ライス:家の場合は、あらかじめ買っておいた好きな食べ物と紅茶を合わせてゆっくり楽しんでいます。映画が好きなので、奥さんと会話しながら見るのも好きですね。
――通勤時の音楽はなにを聞いていますか?
麦ライス:EDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)やアニソン、ボーカロイドなどが好きです。音楽といえばクラシック、バラード、ロックなど様々なジャンルがありますが、アニソンはすべてひとくくりで、幅広い曲が聴けるから好きなんです。自分が意図せずとも、知らない世界に触れられて気付けば好きになるというか。これは料理でも似た部分がありまして、自分の知らない食材、料理を沢山食べて、色んなインスピレーションを受けて、新しいものを作るんです。
――音楽から着想を得たりすることも?
麦ライス:着想というよりかは、自分の心のコントロールのために聞いている感じです。仕事中、ちょっと頑張りたい、意識を変えたいと思ったときは音楽を流しています。
――今後、くつろぎ時間にやってみたいことはありますか?
麦ライス:“お取り寄せ”を沢山楽しみたいです。価格的に手を出せなかったもの、本来現地に行かなければ食べられないものなど、色々お取り寄せしてみたいですね。気になるとつい買ってしまうので、今はあまり見ないようにしていますが、できることならなにも気にせず注文してみたいです。いつか好きな映画やアニメを見ながら、お取り寄せを存分に堪能したいと思っています。
ごほうびグルメはシェフが認める”最高のマカロン”
――家族やパートナーなど、ほかの誰のためでもなく”じぶんファースト”で選ぶ”ごほうびグルメ”はありますか?
麦ライス:甘いものが好きで、なかでもマカロンが大好きなんです。特にピエール・エルメ・パリとラデュレの2社のマカロンは本当に美味しいです。
――これらのマカロンの特徴は?
麦ライス:“完成されている”ですかね。マカロンは、材料や作業工程こそ単純ですが、ちょっとした加減ですべてが変わるパティシエの技術が出るデザートなんです。先程の2社のマカロンは、何度食べても安定して美味しいです。味、食感、すべてが調和していて、表現が難しいですが、すべてサクッとして、その後ふわっと溶けていくような感じなんです。
――オススメのマカロンの味は?
麦ライス:どれも美味しいですが、個人的にフランボワーズ、ピスタチオ、チョコレート系、お店オリジナル商品などが鉄板です。夏だったらレモンなども良いですね。こうやって選ぶ楽しみがあるのもマカロンの良いところだと思います。
――食べているとき、どんな気持ちになりますか?
麦ライス:ちょっとずつ味わいながら、「ほわ~」とした幸せな気分になります。本当は20個くらい食べたいのですが、少し足りないくらいが丁度いいので4個がベストだと思っています。レストランでメニューを考えるときと同じで、お客さんが大切に食べてくれる、あえてちょっと足りないかなくらいの量が良いんです。
――どんなときにご褒美のマカロンを食べますか?
麦ライス:一番リラックスできる休みの前日の夜、僕は勝手に”前夜祭”と呼んでいます(笑)。前々から”この日に食べる”と決めて、すべての段取りをしておくんです。そして、夜ふかしできるゆったりとした時の中で、自分の好きなもの堪能する。まさに”自分へのご褒美”ですね。
麦ライス流とろ生チーズケーキアレンジは”トースト乗せ”
――麦ライスさんには弊社商品の「とろ生チーズケーキ」を事前に召し上がっていただきましたが、いかがでしたか?
麦ライス:冷えていてもとろけるような食感があって美味しかったですよ。単体でのインパクトというよりも、アレと合いそう、こうすればもっと楽しめそうなど、色々と想像できる良い商品だと思います。例えば柑橘系やメイプル系など加えたり、一香りのある紅茶と合わせるのもいいですね。
――ありがとうございます! そして同時にアレンジレシピの考案をご依頼させていただきましたが、こちらはいかがでしょう。
麦ライス:僕が試してみて一番美味しかったのが、6枚切りのパンをトーストする際、バター代わりに「とろ生チーズケーキ」を乗せたものです。加熱されたチーズケーキが分離することなく柔らかくなり、パンに色が付いたくらいが最も良い仕上がりになりました。
冷たいままカットしたチーズケーキを食パンに乗せ、オーブントースターでパンが色付くまでトーストしたらフレッシュレモンを軽く絞って完成。
――シンプルかつ誰もが試せる麦ライスさんらしいアレンジですね……!
麦ライス:この商品は色んな思いがあって作られたものだと感じられたので、味の濃いものを加えたり、刻んだりするのは止めました。ちなみに、常温で解凍すると温まり過ぎるので、冷たいままトーストに乗せて焼くのがポイントです。また、フレッシュレモンを絞ってみたら、これがまた美味しくて。チーズとレモンの香り&酸味にパンの食感が合わさって、とてもまとまった形になりました。
――ぜひ、読者の方にも試してみてほしいですね。では、最後に麦ライスさんから、なにかお知らせはありますか?
麦ライス:Twitter、Instagram、ともに活動していますので、ぜひフォローお願いいたします。また、考案させて頂いた「永久キャベツ」や「永久ピーマン」などのレシピは、SNSはもちろん書籍『ちょっとしたコツで、劇的においしくなる! 新お家ごはんの教科書 がんばらなくていい料理テク&レシピ100』でも調べられるので、ぜひ料理の参考にして頂けると幸いです。
――ありがとうございました!
くつろぎの時間は人それぞれ。麦ライスさんは自分へのご褒美と共に、素敵な”くつろぎ時間”を過ごされているようです。
本企画は、今後も様々な方にインタビューを実施していきますので、ぜひお楽しみに。