世界一地球の未来を考えたら最高品質のチョコレートが爆誕、カオカの幻のエクアドル原種カカオの香りが段違い
Writer
五十嵐 豪
くつろぎ屋、料理研究家のイガゴーです。
仕事柄、各国の大使館や展示会やお仕事で世界中の食に出会ってきました。
最高のチョコレートとの出会いを食を愛する人にぜひ伝えたいと思い筆をとりました。
とにかくカカオが鼻を抜け、フルーツ果樹園が広がった
出会ったきっかけは「とろ生ガトーショコラ」の試作中でした。
2019年12月、最初の試作はチョコレートの高級ブランド、ヴァローナ社を使ってました。
製造工場を選定するのをコンサルタントの友人に依頼してたのですが、彼が以前に在籍していたチョコレートのブランドで、製造開発職にいた上司が転職した先でチョコレートのKAOKA(カオカ)を日本で独占輸入しているという話を聞き、早速チョコレートを送っていただいたのです。
10円玉くらいの平たくて薄いクーベルチュールを一口噛んだ途端、ピキーンって電気が体を突き抜けてフルーツ果樹園が広がりました!
まずキレがありすぎる。
電気が突き抜けるようなインパクトはカリッと噛んだ瞬間に感じる酸味たっぷりのベリーの香り、花火のようにパァーンと開いて様々なフルーツの香りがします。
最後の体験は苦味。嘘みたいにスッと消えていく。
キレがありすぎる。(大事なことは2回言っとくスタイル)
カカオの味わいが濃い
ストレート果汁のオレンジジュースを飲んでいるよう。
今まで使っていたチョコレートの比じゃなく濃いです。
一般的に市販の板チョコはカカオバター、ココアに乳粉と砂糖を使うことで100円でも美味しいチョコが食べられるのはお菓子メーカーさんの試行錯誤の賜物です。
カカオバターはカカオの植物性脂肪です。
味や風味はないに等しい。
カオカと出会うまではヴァローナが一番美味しいチョコレートだと思ってました。
ヴァローナのチョコレートは単体で美味しいです。
わずかにバニラを効かせて調味するテクニックは素晴らしく、料理として成立したチョコレートです。
ただヴァローナを使うとどこもバニラの香りが特徴的なので味が似てしまう。
また業務用チョコレートはテンパリングしやすいようにカカオバターを加えて伸ばすのですが、これも味が伸びて薄くなる。KAOKAのチョコレートがストレートにカカオを感じたのはカカオバターで薄めていないからだったんですね。
ブランド責任者と話してきました!世界一、人と地球の未来を考えたチョコレートに感動!
カオカの原材料表示について問い合わせたことをきっかけに、私たちを認知していただきブランド責任者の方々が会いにきてくださいました!チョコレートについて一歩深く学べました。
カオカのスタートはエクアドルの原種フレーバービーンズの生態を守るため
カオカは元々ドライフルーツのメーカーでしたが「ドライフルーツとチョコレートの相性は最高だよね」とチョコレートを始めたそうです。
創立者のアンドレ・ドゥベール氏がエクアドルの原種の【ナショナル品種】と出会い味に惚れ込んだことがきっかけでした。ナショナルの美味しさは上記でレポートした通り。素晴らしい味わい、酸味、香りです。オーガニックで厳格に管理して、丁寧に発酵させたからこそできる味だそう。
エクアドルの原種カカオ「ナショナル」の生産数は大きく減少しています。
理由は病気に弱い、収穫量が少ないから。
チョコレートが世界中で消費されるようになり、大衆品のチョコレートによく使われるカカオバター用として農業の品種改良で効率よく栽培できる「CCN51」が登場します。
ココアバター用なので香りも味もほとんどなく、病気に強くて量が採れます。
ナショナルの収穫量はCCN551の1/4、取引価格は同じです。
だからナショナルをつくる生産者は減っていきました。
幻となる日も近い豆です。
農場と働く人の環境を整えることで美味しいものができる仕組み
カオカはエクアドルのカカオ農家組合と共に会社を作り、ナショナル品種を国際基準のオーガニック認証で美味しく作れる農業の仕組みを作りました!
高く買い、農家が共同で使える機械を自腹で用意、発酵のための共用施設を教えて、美味しいカカオ豆を作る農家がみんな潤うようにしたのです。
カカオ豆は収穫してから24時間以内に、共同センターで発酵させるという生産管理のルールを定め、5日間かけてしっかり発酵させます。日本酒も酵母で発酵させますね。発酵によって得た香りがチョコレートの風味になります。生産国では目先のお金欲しさに発酵をちゃんとやらない生産者さんはいるそうです。美味しく価値の高いチョコレートを作った生産者にお金が回る生産管理の仕組みはとても大切です。
環境と人と生態を持続可能な仕組みにしてたら、最高品質のチョコレートに
私も話を聞いて興奮しました!環境と人と生態を持続可能な形で仕組みにしていたら、最高品質のチョコレートができる強力な仕組みになっていた、という話。
実はイガゴーは大学時代に地球に還元することを仕事にしよう、と思って「食で亡くなる人が一番多い」という記事を読んで食を仕事にすることにしました。料理家になり、会社を作り、工場を作って今に至ります。
大学生の卒論テーマが「企業が社会貢献したら大きなインパクトになるのでは」と思ってCSRが企業利益に結びつくことの証明をしたかったのですが事例が足りなすぎて未完のまま提出しました。自分が証明して見せよう、って気持ちでいます。
カオカのブランド責任者も思わず唸るほど、カオカの美味しさを生かしてます
そんな縁で繋がったカオカの高品質なチョコレートはtoroaでふんだんに使いました。
カオカのブランド責任者の方も「これは美味しい!」と感動していただけました。
私も美味しいものができる仕組みづくりにはこだわっています。
工場の環境、内装を綺麗に整えて整頓し、人間に負荷がかかりすぎないように機械に任せられるように、環境配備と料理人の教育はとても大切です。
カオカさんの話を聞いて、志が近しいなと思いました。
とろ生ガトーショコラの発売は毎週金曜、土曜の11時から
カオカの美味しさを最大限に引き出したとろ生ガトーショコラは、現在金曜、土曜の11時から購入できます!本当に美味しいので、ぜひお試しくださいね!